【司法書士解説!】子どものいない夫婦が相続直前に遺言書を作成した事例
当事務所では相続・生前対策(遺言を含む)について無料相談を実施しております。
その中で遺言について多くご相談いただくので、今回は特にご注意が必要なケースについて紹介します。
・子どものいないご夫婦
・離婚歴があるご夫婦
の場合は遺言での対策が重要になるケースが多いので是非ご参照ください。
お客様のご状況と対策
相談者様は、医師から余命宣告を受けていました。
相談者様は結婚を2回しており、現在の奥さんとの間には子供がいませんが、前妻さんとの間には子供がいました。
この場合、相続人は、現在の奥様と、前妻の子供さんたちになります。
相談者様としては、現在の奥さんに全ての財産を相続してもらいたかったため、遺言を書こうと決心したそうです。
ただ、私がお会いした時点では、かなり病状が進んでおりました。公正証書の遺言を作るだけの時間がない、と感じました。
そこで、取り急ぎ自筆で遺言を書いてもらうことになりました。
その後、3週間ほどでご本人(遺言者)は亡くなってしまいました。
自筆の遺言の場合には、本人の死亡後に、家庭裁判所に遺言を持って行って、検認という手続きをする必要があります。その際に、法定相続人の全員に、裁判所から呼び出しの書面が届きます。
今回も、奥様から家庭裁判所に検認の手続きをとり、相続人の全員に通知が届きました。
そのうえで、検認をすることができました。
「前妻の子供さんたちから遺留分の請求があるかもしれない」と心配していましたが、幸いにも遺留分の請求はありませんでした。
無事に相続の手続きを終えることができました。
自筆の遺言で注意していただきたいのは、専門家のチェックを受けずに自分で作成してしまうと、実際に相続が起きたときに、登記手続きなどが出来ない場合があるということです。
遺言をする対象の物件(登記記録上の記載を正確に書く)がきちんと特定されていなかったり、相続させる人物がちゃんと特定されていないケースがあります。
ただ単に、下の名前だけを書いて、例えば「Aさんに相続させる」と書いても、手続きができない可能性もあります(人物は、名字や生年月日等で特定する必要があります)
自筆の遺言の際には、必ず専門家にチェックを受けることをお勧めしています。
当事務所では遺言についても無料相談を行っていますので少しでもご不安のある方は是非お気軽にご相談ください。
相談事例の最新記事
- 【解決事例】手続きを完了するだけで不十分!相続放棄後の対応について司法書士が解説
- 【解決事例】子供がいない夫婦で、相続手続きが困難になったケースを司法書士が解説
- 【解決事例】法定相続分に沿って遺産分割するケースを司法書士が解説
- 知らなきゃ損する!?相続手続き完了後に捨ててはいけない書類を司法書士が解説!
- 内縁関係の方は相続人にならない!?内縁の妻に財産を継承できた事例を司法書士が解説!
- 相続した不動産を売った場合、所得税はかかるの?お得に不動産を売れたケースを紹介!
- 【相続・生前対策】相続人となる家族がいない場合の遺言について司法書士が解説!
- 遺産に株式・投資信託が入っている場合どうすれば良い?解決事例を司法書士が解説!
- 私道部分の名義が変更されていないと不動産が売れなくなる!司法書士が解決事例を解説!
- 共有名義の不動産を売りたい!司法書士が実際のケースで解決方法を解説!
- 公正証書遺言を作ったが相続財産の抜け漏れが…解決事例を司法書士が解説!
- 登記情報をみたら知らない人の名前が…!司法書士が解決事例を解説!
- 【相続】手続きを放置していた土地の手続きについて司法書士が解説!
- 【司法書士が解説】誰が相続するか、悩んでいる場合
- 【司法書士が解説】相続放棄・死後数年以上経過しているケース
- 【司法書士が解説】遺言のない相続で、子供のいない夫婦の場合
- 【司法書士が解説!】相続する財産が多数あり相続税がかかる場合
- 【司法書士が解説】相続人の中に認知症の方がいて相続手続きが進められなかったケース
- 遺言書・生命保険を活用した生前対策を行った事例を紹介
- 【相続】司法書士に依頼せず自分で登記申請をして失敗してしまったケース
- 【公正証書遺言】公証人に老人ホームに出張してもらったケース
- 相続手続き中に養子縁組をしていたことが分かった事例を司法書士が解説!
- 【司法書士が解説】養子がいることが分かり公正証書遺言を作成した事例
- 遺産の中に不動産がたくさん含まれており、売却するのが難しい土地が多かったケース
- ご相談者様のお父様が亡くなり、預貯金が多かったため、相続税申告が発生したケース
- 相続登記完了前に、相続人の1人が亡くなってしまった事例
- 大人数の相続放棄事例!司法書士がポイントと注意点を解説!
- 自筆の遺言書で不動産の登記申請ができなかった事例
- 死後(相続発生後)3年間、相続登記をしないで放置していたケースを専門家が解説!
- 【注意が必要です】抵当権抹消当の手続きを断念したケース
- 【相続解決事例】抵当権抹消登記を自分でしようとしたが断念しご相談を頂いたケース
- 【相続解決事例】既に解散・清算されている金融機関の抵当権を抹消したケース
- こんな時どうすればいい?相続登記手続中に抹消されていない仮登記があったケース
- 相続トラブルに注意!異母兄弟がいる場合の相続解決事例!
- 遠方の銀行口座を解約したケース
- 相続人が多く、法定相続分の計算が複雑なケース
- 相続登記で公正証書遺言があったケース
- 疎遠だった父が亡くなってから3か月以上経った後の相続放棄を解決したケース
- 遺言検認からの遺言執行を解決したケース
- 亡くなってから3か月が経過してからの相続放棄を解決したケース
- 遺言書に基づく預金解約手続きを解決したケース