不動産の名義変更(相続登記)の手続き
まず、不動産の権利の状態を確認する必要があります。
法務局(登記所)へ行き、登記事項証明書を取得しましょう。登記事項証明書を見れば、「不動産の所有は誰か」「抵当権などの権利が付いていないか」などの事項を確認できます。
相続が起こった場合、被相続人名義の不動産登記簿を相続人名義に変える手続きをしなくてはなりません。
不動産名義を変更しないと、後々トラブルになることがありますので、できるだけ速やかに行ってください。
不動産の名義変更の手続きの流れ
大まかに、以下の手順で行います。
(1)戸籍謄本等を取得し、相続人が誰なのかを公的書類で確定させる
(2)不動産の登記事項証明書と公図(法務局で取得できる地図のようなもの)を取得し、権利の状態を確認する
最寄りの法務局で取得することが出来ます。
登記事項証明書を取得し、どのような権利状態になっているのか(誰の名義になっているのか、共有者はいるか、抵当権などの担保は付いていないか、など)を確認します。これによって、どのような登記申請が必要なのかが判断できます。
また、公図は、私道の共有持分がないかどうかを調査するために使用します。
(3)固定資産の名寄帳や評価証明書を取得し、亡くなった人の不動産に漏れがないか確認する
その不動産がある市町村役場で取得することができます。
市役所に行く際に、戸籍謄本等の資料を持っていかないと、評価証明書等を取得できません。
(4)相続人全員で、遺産分割協議をする
話し合いがまとまったら、遺産分割協議書を作成し、署名・押印(実印)をします。
(5)登記申請書を作る
その時の登記の状態によって、登記申請書に記載すべき内容が変わってきます。
司法書士に依頼した方が、正確かつ速やかに実行できることでしょう。
(6)法務局への登記の申請
登記申請書と戸籍謄本、遺産分割協議書等の書類をまとめ、不動産を管轄する法務局に登記申請をします。
提出した書類に不備がなければ1週間程で登記が完了し、不動産の名義が変更されます。
完了した後は、登記事項証明書を取得し、予定していた内容が実際に登記されていることを確認しましょう。
不動産の名義変更に必要な書類
亡くなられた方(被相続人)の書類
① 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・改製原戸籍・除籍謄本
相続人が誰なのかを確定するために取得します。
被相続人の記載のある戸籍謄本等は1通ではありません。出生から死亡までの間の全ての戸籍謄本等を取得する必要があります。
戸籍謄本等は、本籍地のある市区町村役場で取得します。転籍や婚姻などをしている場合、転籍前や婚姻前の本籍地のある市区町村で、除籍謄本や改正原戸籍を取得する必要があります。
一般の方でも取得できますが、何回も転籍されているような場合や遠方の市区町村に請求しなければならない場合、手続きはかなり面倒なものになります。
② 住民票の除票の写しまたは、戸籍の附票の除票
被相続人の最後の住所と本籍を特定するために必要です。
相続人の書類
① 法定相続人全員の戸籍謄本
相続人であること及び現在も生存していることを証明するために取得します。
② 遺産分割協議書
誰がどのように取得するのかを話し合い、書面にします。
相続人が一人だけの場合や、法定相続分通りで相続登記をする場合には、遺産分割協議書の提出は不要になります。
③ 法定相続人全員の印鑑証明書
遺産分割協議書に添付します。
④ 相続財産をもらい受ける相続人の住民票の写し
登記簿に記載される住所を特定するために必要です。
⑤ 相続する不動産の固定資産評価証明書
相続登記にかかる登録免許税(収入印紙代)を計算するために必要です。
その他相続財産に関する書類
(具体的な事情によっては、上記の書類以外に書類が必要な場合があります)
これらの書類をすべて集めるのは相当な労力を要します。
また、戸籍謄本等の収集などにおいて少しでも不備があると、もう一度やり直す必要が出てきます。
当事務所に相続登記の手続きをご依頼いただいた場合、上記の書類のうち、印鑑証明書以外の書類については、全て収集・作成を代行できますので、どうぞお気軽にご相談ください。
登記の費用について
登記を申請する際には税金(登録免許税)の納付が必要になります。
その際必要になる税金(登録免許税)は固定資産税評価証明に記載されている不動産の価格に1000分の4を乗じた価格となります。
当事務所にご依頼いただいた場合の費用は下記の通りです。
相続手続きサポート費用
相続手続おまかせパッケージの比較表
項目 |
相続登記 申請プラン |
相続登記 お任せプラン |
相続登記 まるごとプラン |
---|---|---|---|
初回のご相談(90分) | 〇 | 〇 | 〇 |
被相続人の出生から死亡までの戸籍収集 ※1 | × | 〇 | 〇 |
相続人全員分の戸籍収集 ※1 | × | 〇 | 〇 |
収集した戸籍のチェック業務 ※2 | 〇 | 〇 | 〇 |
相続関係説明図(家系図)作成 | × | 〇 | 〇 |
残高証明書取得(預貯金・株式) | × | × | 〇 |
評価証明書取得 | × | 〇 | 〇 |
遺産分割協議書作成(1通) ※7 | × | 〇 | 〇 |
相続登記(申請・回収含む) ※3、4、5、6 | 〇 | 〇 | 〇 |
不動産登記事項証明書の取得 | 〇 | 〇 | 〇 |
預貯金の名義変更※8 (預貯金の名義変更までまるごと依頼したい方は こちらをクリック>>) |
× | × | 〇 |
パック特別料金 | 35,000円~ | 80,000円~ | 95,000円~ |
※1 戸籍収集は4名までとなります。以降1名につき4,000円頂戴致します。
※2 戸籍に不足がある場合、1通につき2,000円を頂戴致します。
※3 相続登記料金は、「不動産の個数(筆数)が3以上の場合」「複数の相続が発生している場合」には、追加料金をいただきます。
※4 不動産の評価額により、料金に変更が生ずる場合がございます。
※5 不動産が多数ある場合、不動産ごとに相続人が異なる場合は、申請件数が増えますので別途加算されます。
※6 当事務所の報酬とは別に登録免許税(固定資産評価額の0.4%)が必要になります。例えば、不動産の評価額が2,000万円の場合、国への税金として2,000万円×0.4%=80,000円が別途掛かります。
※7 遺産分割協議書のみの作成ご依頼の場合の費用は、20,000円~になります。また、遺産分割協議書に不動産以外の内容を記載する場合は別途費用が発生します。
※8 預金口座名義変更は1口座までの金額になります。以降1口座追加につき40,000円頂戴致します。