相続登記完了前に、相続人の1人が亡くなってしまった事例
ご相談者様は、
①お爺様が亡くなり、その後に相続登記をしない間に、
②お父様が亡くなってしまいました。
お父様の子供にあたる人が協力すれば、お爺様の相続手続きは出来るケースでした。
ところが、上記②で亡くなったお父様には、借金があったそうです。
お父様の借金を引き継ぎたくないため、相続放棄の手続きをとることになりました。
上記②で亡くなったお父様には、姉(ご相談者様からみると伯母)がいました。子供たちが相続放棄した後は、借金はその伯母さんに引き継がれることになります。
伯母様は、借金を相続したくなかったので、相続放棄をしようと考えました。しかし、上記①のお爺様の相続登記手続きが完了していない状況でした。
この状況で相続手続きをすると、お爺様の不動産について、相続登記を完成させることが出来なくなってしまいます。
相続放棄をした場合、マイナスの財産(借金)を引き継がなくても済みますが、プラスの財産(不動産など)が有った場合には、これを引き継ぐことはできなくなります。
そこで、伯母様は、相続放棄することを諦め、借金を支払うことにして、不動産は相続登記をすることにしたそうです。
もし、お爺様が亡くなってからすぐに相続登記が完了していれば、このようなことにはならず、伯母様も相続放棄をして、借金を支払わずに済んだはずです。
このように、相続が発生した後に、相続人の中に借金をしている人がいる場合には、相続登記をしないまま放置しておくと、後々大変になる場合があります。
相続が発生したら、その都度相続登記をしておくことをお勧めしています。
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